唇顎裂の息子と歩む道

2016年男の子を出産。左の唇顎裂(口唇裂)という先天性の奇形をもって生まれてきました。その息子との生活を書いてます。

出産直前の気持ち


口唇裂疑いという診断を受けてから、口蓋裂もあるのかという心配ともに
染色体異常や身体形成異常の不安が出てきました。

もちろん、出生前診断を受けていないから、そういう可能性はあるということは忘れたことはない。
年齢も30代後半だし。
その不安が具体化してきた、という感じかな。
正直なところ、染色体異常の可能性は頭にあったけど
口唇裂口唇裂は考えてなかったなぁ。


口蓋裂があると、他に合併している何かがあることが多いらしい。
今までのエコーで、足の指が5本あったのは見たけど、手は気にしてなかったからわからない。
見えない位置にいることも多く、手を開いてたか握ってたかもわからない。


18トリソミーや21トリソミーが多いとか
重度の心疾患が多いとか
さらっと調べるだけでもそんな情報ばかり。
それでもそんなに悩むことなく過ごしてたけど
入院を目前にして


どうしよう

と、ふと思った。

でも、そのあと

なにが?

って思った。


だって、どうするもなにもないじゃん。
自分には必要ないと思って出生前診断を受けなかったわけだし
もし、受けても結果で堕胎はするつもりもなかったし。
生まれてくる子をただ愛すだけじゃん。
今、既に愛しい子を、そのまま受け止めるだけじゃんね。


もちろん、きれい事ではすまないし
不安が全くない訳じゃない。

子の介護で苦労している家族も知ってるし
子を何十年と介護し、その子を失ったあと夫婦もバラバラになった家族も知ってる。
何十年と夫婦で子を支えるためだけに生きてきたから、子がいなくなったら夫婦で一緒にいる意味がわからなくなったんだって。


私にとって、娘はもちろん大切だけど
これから先の長い人生を一緒に歩んでいきたいと思うのは夫。
私の人生において彼が必要。
子供が巣立っても仲良く老後を過ごしたいと思う。
本当に大切な人。
今のこの関係が、もしかしたら変化してしまう可能性もある。
そういう夫婦もいっぱいいた。
そういうのを見てると、不安はある。

収入面だって、考えていた計画から大きく変化するかも。
職場の皆さんのお陰で、本来なら退職扱いになるはずなんだけど保留状態にしてもらえてる。
復帰出来ないとなったら、それも心苦しい。

でもね、そもそもね、
マイホームを建てて、引っ越しして
「あーこれが人生で最後の引っ越しかも。」
「定年まで勤めることになるんだな」とか思ったけど
結局1年も住めなかったし
地道に試験を受け昇格し、それなりのとこまで来ていた職場も退職となり
人生の計画は大きく変化したわけで。
人生何が起こるかわからないんだよね。
計画は見直して修正していけばいい。


だから、なにも悩むことはない。
という結論に至った。


どうか、無事生まれてきますように。
母子ともに。